リビング空間のような学習環境
品川区のO町という学習塾激戦区で、他学校との差別化と高校生の生徒をメインターゲットにした計画。
今までの学習塾はオフィス空間の延長で内部空間が構成されいる。無機質なスチールパーティションや、事務機器メーカーの什器がレイアウトされているのが一般的であった。
それをもっと居心地の良いリビング的空間にすることで集中力が持続する教室ができないかと考えた。
エントランス空間では、落ち着いた色のウォールナットを横流しに貼った造作壁で構成し、壁の高さを機能的に3種類とした。独立性が一番重視される部分は天井まで塞ぎ、空調や換気を考慮しながら目線を遮りたい部分は1980ミリ、運営上壁の向こう側を確認したい部分は1530ミリとしている。
それらの壁高さの基準となるように450ミリピッチでステンレスの目地を入れてウォールナット壁の高さを切り替えている。
間接照明で照らされたウォールナット壁や壁面飾棚が、教室全体のリビング的スペースとなり、生徒と講師のコミュニケーションを促す場所となった。
所在地//東京都品川区
竣工//2012 .12
主体構造//RC造
教室面積//212.60㎡
Photo: 石田 篤(Nacasa & Partners Inc.)
施工 : (株)PEC